カスタマーハラスメント研修とは?研修内容やカスハラを防ぐための取り組み

カスタマーハラスメント研修

カスハラ(カスタマーハラスメント)研修を導入する企業が増えています。その背景にはカスハラの増加が挙げられ、カスハラが発生する場面や内容は多岐にわたり、企業が抱えるトラブルや問題の一つになっています。

カスハラが発生すると従業員に深刻な精神的苦痛をもたらし、職場の士気低下を招きかねません。カスハラ研修は、カスハラに対する知識や理解を深め、さらには従業員の精神的負担軽減にもつながります。

 

この記事では、カスハラ研修の概要や内容、カスハラ対策に取り組むべき理由を紹介します。

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カスハラとは

カスハラとは 
カスタマーハラスメント研修

カスハラによる問題やトラブルを抱えている企業は多くあります。ここでは、カスハラの定義や増加している理由、具体例などを紹介します。

カスハラの定義

カスハラとは、顧客が企業に対して過剰な要求を行ったり、商品やサービスに不当な言いがかりをつけたりする行為のことです。顧客からのクレームすべてがカスハラに該当するのではなく、商品やサービスの改善を求めるような正当なクレームはカスハラではありません。

企業は安全配慮義務に基づいて、従業員をカスハラから守る義務があります。しかし、カスハラとクレームの見極めが難しい場合もあるため、対応するためには正しい知識が必要です。

カスハラが増加している理由

カスハラが増加している理由の一つにSNSの普及が挙げられます。

SNSを通じて顧客が企業を簡単に批評できるようになり、顧客の発言力は増しました。企業側がカスハラに屈してしまうという構図が作られ、カスハラの増加につながっています。

また、「お金を払った方がえらい」という間違った価値観が社会に浸透していることや、消費者保護の法整備が進んだこともカスハラ増加の原因と考えられます。

カスハラ行為の具体例

カスハラ行為の具体例として、顧客から従業員に対し長時間の拘束や暴言、脅迫を行うことが挙げられます。なかには、「文句をいえば無料でもらえる」「イライラを発散させたい」など、悪質な理由でカスハラをしているケースもあります。

最近では、「このやりとりをYouTubeにアップする」「迷惑料を払え」など、脅迫する事例も多く発生しています。また、電話やメールでしつこくクレームを入れたり、嫌がらせ目的で連絡したりする行為もカスハラです。

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カスハラ対策を放置するリスク

カスハラ対策を放置するリスク

カスハラ対策を行わないと、企業や従業員にさまざまな被害やリスクがあります。ここでは、カスハラのリスク・被害を解説します。

離職者の増加

カスハラのリスクとして、被害を受けた従業員のメンタルやモチベーションが低下し、離職者の増加につながることが挙げられます。

カスハラを受けると従業員の心身は傷つき、大きなストレスを受けることになります。メンタルヘルスの不調を引き起こし、従業員の休職や離職につながり、生産性の低下をもたらします。また、カスハラへの対応を企業がしっかり行っていないことで、自分たちを守ってくれないと感じ離職をする場合もあるでしょう。

被害者本人だけでなく、周囲の従業員の離職を促すことにもなりかねません。結果的に新しい人材の雇用にコストや時間をかけることになり、大きな損失が生じてしまいます。

損害賠償責任のリスク

カスハラ対策を適切に行わなかった場合、カスハラの被害を受けた従業員から企業に対し、損害賠償が請求される場合があります。これは、企業には安全配慮義務として、カスハラ防止の措置を取らなければならないという法律上の義務があるためです。

そのため、カスハラが原因で従業員が抑うつ状態になったり、休職に追い込まれたりした場合、会社が労働者を守らなかったという理由で損害賠償責任が生じる場合があります。損害賠償責任のリスクを減らすためには、カスハラ対策を適切に行い、従業員の安全を確保しなければなりません。

イメージダウン

カスハラ対策を怠り適切に対応しなかった場合、インターネット上に誤った情報が流れて企業のイメージダウンにつながる可能性があります。

イメージダウンは顧客離れを促進させ、収益低下にもつながります。ネガティブなイメージが世間に浸透すると、求人を出しても優秀な人材が集まりにくくなる可能性もあります。

SNSの誤った情報拡散や、それによるネット上の誹謗中傷への対策も検討しておく必要があります。また、カスハラという犯罪行為に対しては毅然とした対応を示すことも、企業の信用を保持するために欠かせません。

カスハラ対策にはカスハラ研修がおすすめ

カスハラ対策にはカスハラ研修がおすすめ

カスハラ対策に有効な方法としてカスハラ研修があります。ここでは、カスハラ研修の概要や形式、対象者について詳しく解説します。

カスハラ研修とは

カスハラ研修とは、カスハラに対する基礎知識や対応方法、組織として未然に防ぐ方法を学ぶ研修です。

研修内容は多岐にわたり、基本的なクレーム対応を学ぶものもあれば、ハードクレームや悪質なカスハラへの対応方法を身につけるものもあります。カスハラ対策には、顧客を敵に回さないようにしながら、従業員の立場も尊重するバランス感覚が必要です。

企業として従業員や組織の健康維持や生産性向上を図るためにも、カスハラ研修を実施し、正しい知識や対応力を身につけてもらう必要があります。業種や形態によって顧客のカスハラに対するニーズは異なるため、企業や従業員に合わせた研修を行いましょう。

カスハラ研修の形式

カスハラ研修の形式には、e-ラーニング研修・公開講座研修・講師派遣型などがあります。e-ラーニングはパソコンやタブレット、スマホなどのデバイスを活用し、ネットワークを介して学習できる研修形式です。

時間や場所に関係なく学習できるため、手間がかからず、多くの従業員に受講させられるメリットがあります。

公開講座研修は外部で行われるカスハラ研修やセミナーに参加し、カスハラについて学ぶ研修形式です。会場や講師の手配が必要なく、少人数でも参加しやすいメリットがあります。講師派遣型は自社に講師を招き、会議室やフリースペースで研修を実施してもらう方法です。

研修会社に依頼して行うのが一般的で、自社の課題や目的に合わせた研修を実施できるメリットがあります。

カスハラ研修の対象者

カスハラ研修の対象者となるのは、以下に該当する業務や立場の従業員です。

  • カスタマーサービス業務に関わる従業員
  • 顧客と関わるポジションにいる従業員
  • リーダーポジションにいる従業員

コールセンターや店舗スタッフ、オペレーターなど、カスタマサービス業務に関わる従業員はカスハラを受けやすい立場にあります。顧客対応が主な役割であるため、カスハラの基準や対応方法について研修を通して幅広く学んでもらうことが大切です。

カスタマサービス業務に直接関わりがなくても、顧客と直接対話する機会がある従業員は、カスハラ研修を受ける重要性は高いでしょう。また、カスハラを直接受ける機会は少ないものの、リーダーポジションにいる従業員もカスハラ研修の対象となります。

リーダーはチームメンバーのカスタマーサービスの問題や苦情に対し、責任を負うポジションです。接客担当者で解決できないトラブルに対し、チームリーダーが二次対応を行う場合もあります。

 

このようにカスハラ研修の対象となる従業員は多くいますが、それぞれの立場で受けるべき研修は変わってくるため注意が必要です。

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カスハラ研修の内容

カスハラ研修の内容

カスハラ研修といっても、研修内容はカリキュラムによってさまざまです。ここでは、カスハラ研修の主な内容について詳しく解説します。


クレームとカスハラの違いを理解する

カスハラ研修では、クレームとカスハラの違いについて学びます。

一般的にクレームとは顧客からの苦情や改善要求のことで、正当なクレームへの対応は企業の改善や成長につながるため、適切な対応が必要です。一方、カスハラは顧客から従業員に対する理不尽なクレームや要求であり、企業にとってプラスになる要素はありません。

ただし、クレームとカスハラに明確なラインがあるわけではなく、クレームの中にも行き過ぎたクレームはカスハラに該当する場合もあります。クレームとカスハラでは対策も異なるため、それぞれの違いについて理解を深め、適切な顧客対応ができるようにしなければなりません。

自ら考える力を養う

カスハラ研修では、従業員自身が考える力を養う方法も学びます。顧客の言動や行動がカスハラかどうかは判断できないことも多く、どのように対応したらいいかわからないケースも少なくありません。

カスハラといえる行為があっても、その根本的な原因が従業員の過失の場合もあります。カスハラ研修では事例やシミュレーションを通じ、顧客の行為がカスハラに該当するかどうかを学ぶことができます。

レジリエンス力を身につける

カスハラ研修では、レジリエンス力を身につける方法も学びます。

レジリエンス力とは、困難や逆境に直面したときに、適応して回復する精神的な強さのことです。レジリエンス力が高い従業員は、プレッシャーがかかる場面においても柔軟に対応することができます。

カスハラ研修を通してレジリエンス力を身につけることで、カスハラを受けても必要以上にストレスを溜めず、メンタルを維持できる能力を高められます。

カスハラ研修を活かした取り組み

カスハラ研修を行った後は、企業のカスハラ対策に活かす取り組みが大切です。ここでは、カスハラ研修を活かした取り組みを解説します。

ガイドラインの策定

カスハラ対策を現場で進めていくためには、カスハラに関するガイドラインを策定し、従業員に周知する必要があります。カスハラといっても人によって捉え方はさまざまであるため、ガイドラインで何がカスハラになるのか明確に示しましょう。

また、カスハラが発生したときに誰が誰にどのように報告するのかや、初期対応も明記しておくと初動がスムーズです。ガイドラインを策定・実施している企業は、顧客からの信頼を得やすく、良好な企業イメージの醸成にもつながります。

ガイドラインは一度策定したら終わりではなく、時代や風潮の変化に合わせ、定期的に内容を見直していくことも大切です。

カスハラ防止の文化醸成

カスハラ研修を通して従業員の意識を高めることは、カスハラ防止の文化醸成にもつながるでしょう。リーダーが積極的にカスハラ防止の重要性を従業員に説くことにより、社内全体にカスハラを容認しない風土が作られていきます。

本来であれば、カスハラ研修は従業員全員に実施することが理想です。しかし、業務や予算の関係から、すべての従業員に研修を実施するのは困難という企業も多いでしょう。このような場合は、リーダーを対象に研修を実施し、トップダウンで風土形成を行うと効率よくカスハラ防止の文化醸成ができます。

カスハラ防止の意識を高めたら、カスハラ防止措置を自ら考える従業員が現れたり、発生時の対応もスムーズになったり、さまざまな効果が期待できるでしょう。

適切な対応

カスハラ研修を通して従業員のカスハラに対する意識が高まったら、現場で適切な対応と制裁の実施を行っていきます。

カスハラが報告された場合、企業は迅速かつ適切に対応し、状況に応じた制裁が必要です。企業が積極的にカスハラに介入していくと、従業員も安心して働けるようになり、離職防止やメンタルヘルスケアにつながります。

また、カスハラを受けた従業員が安全に報告や相談ができる手段を提供することも大切です。カスハラや他のハラスメントを報告するための窓口を社内に設置し、従業員が不安を感じることなく報告できる環境を整えましょう。

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まとめ

この記事では、カスタマーハラスメント研修の概要や研修内容、カスハラを防ぐための取り組みを解説しました。現在はさまざまなハラスメント問題が社会問題となっており、その中でもカスハラの被害は増加傾向にあります。

カスハラを受けた際の対応力を身につけておくと、カスハラを受けた場合も、その被害を最小限に抑えられるでしょう。カスハラへの対応力を高めるためには、カスハラ研修の実施が効果的です。カスハラ研修のことなら、ガイアシステムにお任せください。

ガイアシステムはカスハラ対策をはじめ、さまざまなハラスメント対策の研修を実施しています。研修価値を最大化するために、完全カスタマイズ、オーダーメイドでカリキュラムを設計して効果的な研修をご提案しています。

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