社内講師のメリットやデメリットとは?

社内講師 メリット

社内講師とは、新人研修をはじめとした研修の講師を社内の人間が務めることです。社内研修を内製化する際には社内講師は必須の存在となりますが、依頼してすぐに講師としての動きができるわけではなく、そのための準備等は重要です。

今回は、社員に社内講師を依頼するメリットやデメリット、研修を準備するにあたって覚えておきたい原理原則について解説します。

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社内講師のメリット

会社の実情に合わせて研修を行える

社内講師を依頼するメリットの一つ目は、「会社の実情に合わせて研修を行える」ということです。社内の人間であれば、会社の現状を理解した上で、「何を解決すべきか」「どのような課題があるか」を理解・把握した上で研修のメニューを組むことができます。

コストが削減できる

研修 経費削減 コストカット

社外の講師や、専門研修会社に依頼するよりもコストを抑えることができることです。

社内の人間ですから、社内講師を業務として依頼することになるため外部から講師を呼ぶよりもコストは抑えられます。

場所やスケジュールの変更がやりやすい

社内講師であれば、場所やスケジュールの変更がとてもやりやすくなります。たとえ別日程になったとしても費用がかかるわけではないので安心です。ただし、準備をする側からすると緊張し続けなければならないようなケースもありますから、できるだけ決まった日に行えるようにすると良いでしょう。

アフターフォローがやりやすい

内定者研修

研修後のアフターフォローや質問は、講師が社内にいるととてもやりやすくなります。

どれだけ内容が理解できているか、実践に活かせているかを把握しながらサポートしていくことで、よりリアルに身につけることができます。

講師自身も成長できる

新人・若手社員の目標設定におけるポイント

講師は、研修を準備するためにこれまでのスキルや知識を整理したり「どうやったら相手にわかりやすく伝わるか」を考えて内容を組み立てます。

そのため、自分がこれまでに当たり前のように使っていた難しい言葉などに気づき、わかりやすく伝わる言葉を考えるようになります。

そういった知識の整理などは自分自身の成長につながるのです。

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社内講師のデメリット

担当者への負担が大きい

社内講師のデメリット

社内講師になった人は、研修企画や準備、当日の運営やアフターフォローまでに関わることになります。

そのため、普段の業務に追加して講師をする場合にはかなりの負担が増えてしまいます。

聞く姿勢に入るのが難しい

社内講師の場合、社内の人間同士が故に「講師」と「受講生」という立場の切り替えが難しいこともあります。講師と受講生がお互いに切り替える意識をしっかり持つことで、研修が成功するかどうかが変わります。

社内講師の候補者を見つけにくい

社内講師のデメリット

社内講師は、誰に依頼するかがとても難しい問題です。

実績であったり社内で必要なスキルを身につけていることであったり、他者からも「この人が講師ならいいだろう」と思われるような人材であることが大切であるため、適任を探すことに時間がかかるかもしれません。

質に差が出やすい

社内講師は、元々は他の社員と変わらない立場です。それぞれが持っているテクニックやスキルには個性があるため、質に差が出やすくなります。また、「教えること」そのものにも差があることから、研修の質に差が生まれることに注意が必要です。

社内講師が覚えておきたい7つの原理

ここからは、社内講師が覚えておきたい7つの原理について解説します。これは、中原淳氏(東京大学大学総合教育センター准教授)が提唱する「研修カリキュラムをデザインするときに覚えておきたい」原理ですが、この原理そのものは研修講師として覚えておいて損はありません。

①目的の原理

その研修の目的は何か、「なぜ学ばなければならないのか」と「学ぶメリットはないか」を理解しておくことが重要です。目的を十分に理解し、意識しておくことで、前向きに安心して学ぶことにつながります。

②学習者中心の原理

研修の内容は、参加者の知識や経験に合わせたものにすること、参加者の立場に立って研修カリキュラムを決めていくことが重要です。あくまでも、自分のレベルのものを伝えてしまうと伝わらない可能性があるため、注意が必要です。

③多様性と螺旋の原理

同じ学習内容でも、座学だけで学ぶよりも「グループワーク」や「エクササイズ」などを盛り込みながら学んでいくと、受講者が「いま何をやっているのか」「何を学んでいるのか」を見失わずに学習を進めることができます。学習内容全体を構造化することで、全体構造を理解してもらうよう心がけましょう。

④知識と体験の原理

研修では、知識と体験をバランスよく学ぶことで、よりリアルに自分のスキルとして身につけるだけでなく、実践でも活かすことができるようになります。

⑤学習者共同体の原理

人は、何かを学ぶときには一人よりも他者との相互作用のなかで学んだ方が良いとされています。参加者全体が学べるように協力し合う環境を作り、双方向学習(共に学びあるようにする)ようにすることで、研修の意義や意味は大きく変わります。

⑥フィードバックと内省の原理

研修は、参加者が「面白かった」「役に立ちそうな話が聞けた」と感じたとしても、それだけでは学びが行動の変化にはなりません。自分の活動や学んだ何ようを振り返る

ことで、「これからはこうしていこう」という行動につながります。そのため、他者からフィードバックをもらったり自分でじっくりと考える時間を作るようにしましょう。

⑦エンパワーメントの原理

研修中には、過去の自分を否定されたように感じたり新しいものを取り入れることに対する不安や混乱が生じる恐れもあります。そのため、ネガティブな要素をそのままにして研修を終えることがないよう、最後には前向きな気持ちで現場に帰れるような声かけ等が必要になります。

社内講師を養成するなら

今回は、社内講師に関するメリットやデメリット、考え方に関する紹介を行いました。

社内講師は、研修を内製化するためには必要不可欠です。ただし、簡単に育成できるわけではありません。これまでに依頼していた外部講師や業者に協力を依頼し、少しずつ育てていくようにしましょう。

弊社では、研修のノウハウだけでなく講師養成のサポートなどに関するアドバイス等を積極的に行っています。まずはお気軽にご相談ください。

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