次世代リーダーを育てよう!身につけておきたいスキルやカリキュラムを解説
近年、従来のリーダーとは違う新しいリーダーとして、「次世代リーダー」の育成が注目されています。新しい働き方や多種多様な人材が増えていく中で、企業が事業を継続し社会に価値を提供し続けるためには、柔軟な考え方や対応力で組織や事業、人を引っ張っていく「これまでにないリーダー」の存在が必要です。
今回は、企業・組織の未来を担う新しいリーダーである「次世代リーダー」について、次世代リーダーの基本や育成するために必要な研修内容などを解説します。
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次世代リーダーとは
まずは、「次世代リーダーとは何か」を理解しておきましょう。
これからの時代に求められる「新しいリーダー」
「次世代リーダー」は、5年、10年後の企業・組織を支える経営幹部クラスのリーダーを指しています。従来のリーダーは、一つずつステップアップしていくことを目標に、徐々に管理職や経営陣としての知見やスキルを身につけていきました。しかし、昨今の目まぐるしい情勢の変化スピードを考えると、「少しずつ育っていくことを待っていられない」状況になりつつあります。
そこで、若手であっても素質や意欲のある人材をピックアップし、経営に携わる上で必要な知見やスキルを伝えて育成することで、早い段階でリーダーとして活躍できる人材を育てることが求められるようになったのです。
しかし、次世代リーダーは自分で勝手に育つものではありません。実際には、近い将来の企業を牽引する人材になってもらうため、座学を初め様々な研修メニューを組むことで実践的な経験と学びを提供する必要があります。
次世代リーダーの育成が求められる理由
では、次世代リーダーはなぜ育成しなければならないのでしょうか?また、実際のところ、育成はうまくいっているのでしょうか。
前述した通り、企業・組織は、近年の世界・社会情勢やマーケットのスピーディな変化に対応し、企業競争を勝ち抜いていかなければなりません。また、多様な価値観を持った人材や働き方など、これまでになかった時代に合わせた柔軟な考え方や動きが求められます。
しかし、これまでリーダーとして企業の経営を担ってきた人の中には、時代に合わせた柔軟な考え方や対応が難しく、ストレスや苦痛を感じてしまう人がいます。そこで必要になるのが、「次世代リーダー」と呼ばれる人材です。
次世代リーダー育成は難しい!?
次世代リーダーの育成は、とても難しいと言われています。理由としては、育成そのものの優先順位の低さや体制が整っていないことなどが挙げられます。
組織課題や戦略の中で優先順位が低い
次世代リーダーの育成は、組織の経営課題や戦略の中でも優先順位が低いのが現状です。直近の課題として別のものがピックアップされていたり、経営陣が重要視していないため、「将来的には必要だよね」という程度でしか捉えられていない企業が多く、いざ育成する必要に迫られて研修を行うケースが見られます。
育成する体制が整っていない
次世代リーダーを育成するための研修は、単に座学だけをやれば良いというわけではありません。座学に加えて実際に経営者としての視点を養ったりマネジメントスキルを高めていく必要があるため、全社をあげて育成に取り組まなければならないのです。
また、次世代リーダーを育成した経験がない企業の場合、「何をどう教えたら良いのか」という疑問や「教えられることに限界がある」という不安から育成に対してネガティブな感情もあるようです。
選定基準や方法の具体例がなかなかない
次世代リーダーを育成するためには、まず自社の人材の中から「次世代リーダーにふさわしい」と思える人をピックアップしなければなりません。しかし、自社で次世代リーダーを育成したことがなかったり、他の企業での成功例などモデルとなる人物がいないと明確なゴールや結果が見えません。
そのため、次世代リーダーの育成が難しいと思われがちです。
それぞれの企業・組織で必要な人材が異なる
企業・組織が求める理想の人材像や、必要な「次世代リーダー」は異なります。次世代リーダーは、基本的な「将来の企業・組織の経営を担う人材」であるということをベースとしつつ、自社での明確なゴールを決めて育成体制や研修カリキュラムを整える必要があります。
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次世代リーダー育成研修とは
次世代リーダー研修とは、どのような研修で、どういったカリキュラムを組む必要があるのでしょうか。また、これまでのリーダー研修ではダメなのでしょうか。
座学と経験を組み合わせる
次世代リーダー育成研修に限ったことではありませんが、特に次世代リーダー育成研修は、座学だけでは全く意味がありません。経営に関する様々な知見と経験を身につけた上で、組織を取り巻く環境や時代に合わせた、その企業それぞれの最適な選択をしなければならないのです。
次世代リーダー育成研修では、座学を終えた後に配置転換などを行い、リーダーとしての行動を実践したり役職を経験することも必要になります。もちろん、研修を終えたからすぐに経営に関わるわけではなく、自社の状況に合わせた配置や関わり方が理想です。
また、育成研修は一つずつステップを意識して行うことで、次世代リーダーとしての経営者の知見やスキルを身につけることができます。
次世代リーダー育成研修のステップ
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研修のゴール設定
ステップの一つ目は、明確なゴール設定です。次世代リーダー育成研修は、座学だけでなく実践も必要です。そうなると、現場をはじめとした周囲の協力が欠かせません。「なぜ、次世代リーダーを育成するのか」や「実践がどれだけ重要なのか」といった理由や目標を明確にすることで、全員で次世代リーダーを育てる環境を作り出します。
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次世代リーダーの要件や条件を決める
次世代リーダーを育成する際、自社が理想とするリーダー像、「こんなふうになってほしい」という思いを具体的かつ明確にしておきましょう。「求める次世代リーダー」は、組織によってそれぞれイメージや身につけておいてほしいスキルが異なります。しかし、一般的に求められるスキルは以下の3つです。
・組織を率いるリーダーシップ
・マネジメントスキル
・経営管理などの知見
これらは、しっかりと学ぶことができるよう、カリキュラムに入れておくことが重要です。
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研修受講者の決定
次世代リーダーは、組織の未来という重要な役割を担う人材です。自社の「次世代リーダー」としての要件・条件が定まったら、研修受講者を選抜しましょう。現在の能力や他者からの評価だけでなく、リーダーになることについての意欲やポテンシャルなどを総合的に判断して、ピックアップしていきます。
選抜方法は、現場の部門長による推薦をはじめ、次世代リーダー候補を全員リスト化して、少しずつ絞っていく「ロングリスト・ショートリスト」方式、自薦(挙手)など、複数の方法を活用しましょう。
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カリキュラムの設計
研修受講者が決まったら、カリキュラムを設計します。参加者の強みや弱みを考えながら、経営知識を身につけることや実践経験を積む内容を組み込むことで、次世代リーダーとしての知見やスキルを身につけていきます。
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育成研修スタート
組んだカリキュラムに合わせて、研修をスタートします。次世代リーダー研修は、座学と実践をどちらも行うため長期間になります。一人ひとりの成長速度は異なるため、根気強く育成を続けることが重要です。
実践を伴う研修は、経営者に同行して知見や経験値を高めたり、場合によっては良くない場面、悪い場面にも立ち会うことが必要になるため、受講者本人の負担にならないことに留意しながら進めましょう。
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フォローアップ実施
育成研修は、「実施したら終わり」というわけではありません。研修後のフォローアップを丁寧に行うことで、研修内容の理解がより深まり、不安な要素を取り除いた状態で実践に入ることができます。また、実践中に起こるトラブルや困りごとなどもフォローアップの中で聞き取ることで、解消することが可能です。
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次世代リーダー育成研修のカリキュラム
次世代リーダー育成研修は、組織のニーズや求めるリーダーの人材像によってカリキュラムの細かい内容が異なります。しかし、一般的な経営に携わるリーダーとして身につけておきたい、知っておきたいことは共通する部分があります。
本記事では、どの組織でも共通している部分を解説します。
経営者視点や経営に関する知見
次世代リーダーは、自社の5年、10年といった未来の経営を支える重要な人材です。研修を通じて、経営者としての視点や経営に関する知識を体系的に学ぶだけでなく、「当事者意識」を持って事業経営や戦略を意識することができるようになることが必要です。また、自社や社会の動向を読み取って、その時代や先を見据えたビジョンを設計できるスキルも身につけておきたいものです。
課題解決力
次世代リーダーには、「経営課題の本質」を見抜き、捉える力が必要です。また、経営においては「正解のない課題」が数多くあります。それらの課題に向き合い、成果を出すための方向性や「どう動くべきか」を考え、具体的な解決策や部下への指示を行うスキルが、課題解決力です。
時には、過去にはないような革新的なアイディアを見つけ出したり、従業員から出てきたアイディアをサポートして早急に形にすることも求められます。
マネジメントスキル
マネジメントスキルは、どのリーダーにも欠かせないものです。特に、次世代リーダーは経営に関わる人として人や組織を俯瞰し、時に寄り添いながら、課題解決とマネジメントを同時に並行して行うことがあります。一般的なリーダーよりも、マネジメントの幅は広く、多くの人を見る目と常にアンテナを張る意識を育てましょう。
マインドセット
経営に関わる者としてのマインドセットは、自分の人間性を作り上げることが重要です。また、柔軟な対応力やメンタルを強く鍛えるためにも、次世代リーダーとしての人間性や価値観を失わないことが大切です。
次世代リーダーとして、「この人のためなら頑張れる」「この人についていきたい」と思われるような人望の厚い人材になれるよう、受講者が自分自身の内面と向き合い、人間性を磨き続けられるようなカリキュラムやフォロー体制を整えておきましょう。
次世代リーダー育成研修の注意点
次世代リーダー育成研修は、体制とカリキュラムを整えればOKというわけではありません。研修を行う上で気をつけておくべきことがあります。
定義があいまいにならないこと
まず、「次世代リーダー」という定義があいまいにならないよう、自社内で意識を統一しておきましょう。「自社が将来的に必要とする人材のイメージは何か?」「多様性のある時代を乗り越え、企業としてあり続けるための経営陣としてどんなリーダーが良いのか」など、「次世代リーダー」の方向性を統一しておくことが重要です。
研修は長期間にわたるもの
次世代リーダー研修は、座学と実践の両方を行う必要があります。また、実践については実際の経営者の業務に同行したり、良いこと・悪いことのどちらも経験しておく必要があるため、半年や一年など、決まった期間で完了するわけではありません。そのため、研修が終わったらすぐに「次世代リーダー」として業務や役職につくわけではないことを理解しておきましょう。
研修受講者が感じる不安や疑問は早めに払拭
次世代リーダー研修は、学ぶことの内容や量が多くなります。さらに、経営に関することや哲学的なところも含まれるケースがあるため、高い壁を感じたり「わからない」ことが辛くなってしまうかもしれません。
また、「なぜ自分が研修を受けているのか」という疑問や不安、プレッシャーを大きく感じてしまうこともあります。研修中や研修後のフォローアップでは、管理職や経営者などリーダーの先輩的立場の人たちがしっかりと話を聞いて、「すぐに結果を出さなくても良い」くらいの気持ちを持って育成するように心がけましょう。
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次世代リーダー育成研修はプロにご依頼を!
今回は、次世代リーダー育成研修について解説しました。実際のところ、研修の企画、カリキュラム作成、講師の確保など、社内のリソースを割くとかなりの負担になることを懸念される方がおられるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、研修経験が豊富な外部企業への委託です。
研修の導入やプログラム作成・改善はガイアシステムへ
ガイアシステムは、これまでに多くの企業様の研修をサポートしてまいりました。初めて研修を導入される企業様、カリキュラムを見直したい企業様など、どんなお悩みでも、まずはお気軽にご相談ください。
経験と実績を積み重ねた講師陣が、研修の企画や準備からアフターフォローに至るまで丁寧にサポートさせていただきます。
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