人事視点で考える「新入社員研修」の課題は?
毎年、多くの企業や組織で行われる新入社員研修ですが、研修における課題は「新入社員目線」で考えられ、解決策を検討しているところが多く見られます。しかし、人事の視点ではどうでしょうか。多くの場合、新入社員一人当たりの予算が決められている中で、次のような悩みを耳にします。
- どういったスタイルの研修を行うのか
- 講師はどういったところに依頼するのか
- 時代に合ったカリキュラムの作成が難しい
- 研修時間が少ない(本当はもっと時間が欲しい!)
今回は、人事担当者のリアルな声や弊社の講師陣がこれまでの経験の中で感じたこと、耳にしたことなどを元に、「研修担当(人事担当)が感じている新入社員研修の課題」と「その課題をガイアシステムではどのように解決してきたのか」を解説します。ぜひ、今後の新入社員研修や育成カリキュラムの企画などの参考にしてみてはいかがでしょうか。
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人事・研修担当者はどのようなことに悩んでいるのか
まずは、研修の企画・運営等の担当者はどのようなことに悩んでいるのかを考えてみましょう。悩みや課題として挙がりやすいのは、主に次のような内容です。
費用の問題
新入社員研修は、”一人当たりの予算”が決められています。
その中で、外部講師の依頼や備品の用意、勉強ばかりではなく、新人同士が仲良くなるきっかけ作りとして、”エンタメ性”のある楽しめるイベントを用意したりすることも大切です。例えば、BBQやボーリング、懇親会などがその一例です。
そのため、費用の捻出や限られた中でいかに学び、楽しんでもらうかに頭を悩ませる担当者さんは多いようです。
カリキュラムの問題
研修を担当する人が頭を悩ませるものとして、カリキュラムも大きな課題と言えるでしょう。
- 時代にあったカリキュラム作りができていない
- 何年も同じカリキュラムのままで、アップデートできていない
- 「最適なカリキュラム」とはそもそも何かわからない
- 自社に必要な研修かどうかの判断が難しい
など、カリキュラムについては「これが正解だ」と定まったものはありません。時代や新入社員の状況などに応じて変化させていくものであり、決まったものを何年もやっていくということは企業や組織全体の成長を止めるということになるからです。
また、カリキュラムのカスタマイズに失敗すると、どこでもやるような一般的な研修内容で終わってしまったり、自社の現場の状況や実践に結びつかないないようになってしまいます。そういった状況を避けられるよう、カリキュラムは常に見直して可能な限り新しくしていくことを意識する必要があります。そのため、カリキュラムのどこをどのように変更したらいいのか、頭を悩ませる人事担当者は少なくありません。
研修のゴールや「どうなって欲しいか」が不明確
新入社員研修は、「自社の新入社員にどうなって欲しいのか」「研修を通してどのような力や姿勢を身につけて欲しいのか」といった”ゴール設定”が重要です。
なお、新入社員研修が終了した時と現場に配属された段階ではそれぞれのゴール設定は違うため、新入社員にとって無理のないようなレベルを意識しつつも、現場が求める声や課題点を考えた設定が必要です。
受け入れ先の現場社員との連携
研修のゴールを定めるためには、新人を受け入れる現場社員と連携が必要不可欠です。新人の育成イメージが現場とミスマッチを起さないよう、現場社員と共に描くことが必要不可欠ですが、その難しさに課題を感じている方も少なくありません。
忙しい現場社員に、いかに教育意識を持ってもらい、共に育てるという土壌を醸成し、研修内容を考えるかは、人事ご担当者様の大きな課題感のようです。
人事が語る新入社員研修の失敗談
では、ここからは研修における「よくある失敗や反省」とそれに対して私たちが取り組んでいる解決策について解説します。自社の状況と合わせてご覧いただき、解決策として対応できそうなものは積極的に取り組んでみてくださいね。
内容を詰め込みすぎてしまった
新入社員研修は、限られた時間の中でカリキュラムをこなし、新入社員が現場に出た時に困ることがないようにしなければなりません。そのため、どうしても内容を詰め込みがちになってしまいます。しかし、研修後に振り返ると次のようなことを感じることがあります。
- 内容に意味がなかったのかもしれない。
- 伝わりにくい話をしてしまったかもしれない。
- 伝える時期やタイミングが早すぎて理解できないかもしれない。
皆さんも、このような反省をした経験はありませんか?
弊社では、研修担当者様とお話をすると、多くの企業様で同じような悩みや反省をしたという声を耳にします。
ガイアシステムの解決策
入社する新人のタイプに合わせて毎年カリキュラムを修正する
まず、自社でやるべき内容を”毎年”精査することが大切です。
どの会社でもやるような内容になっていないか、一般的なビジネスマナーが多くなってしまったり使えない内容になってしまっていないかを常に考えるようにしましょう。
また、研修の内容は「基本的な内容」と「自社の現場での実践」に紐づくものになるよう、バランスを考えてカリキュラムを組むことが重要です。研修が終わった時に「活かされていない」「学んで終わりになってしまう」ことだけは避けなければなりません。
例えば、現場では名刺交換を全くやらないのに、名刺交換のマナーや実践ワークなどに時間を割いてしまっていたり、
ユニフォームを来て仕事をする会社なのにスーツやビジネスの服装に関する身だしなみばかりレクチャーしている…など。
「実態にそぐわない内容」の場合は、他に重要なことや時間を割くべきこととのバランスを変えるようにすると良いでしょう。
「研修に参加させること」が目的になっている
新入社員研修は毎年実施しているが研修会社や外部講師に依頼していて、「研修に参加させること」が目的となってしまっている。
カリキュラムを選ぶ際に、「何を学ばせたらいいのか分からないし」「育成計画と研修がリンクしていない…」などの声があります。
ガイアシステムの解決策
主体的になることが何よりの解決策
まず、研修目的や、カリキュラムの組み方が分からないとお困りの方に対しては、弊社の場合、コンサルタントが1対1で丁寧にご案内させていただいています。また、1年後、3年後、5年後の育成計画を立てるサポートもしております。
「何を学んでいるのか」「どのようなカリキュラムで、それぞれにどんな意味があるのか」などをお困りの際は、丁寧に説明・サポートしてくれる研修会社・研修担当者かを選定の基準にしてみてください。人事担当者や研修担当者のご理解があってこその業者委託です。
また、配属先の先輩社員に「今年の新入社員は何を学んでいるのか」を知ってもらう取り組みをすることも有効です。例えば、当日の研修に一緒に参加してもらったり、見学会や報告会で新入社員から先輩社員へ報告を行うと良いでしょう。新人が学んだ教育内容を周囲が理解することで、教育計画が立てやすくなりますし、「OJT」教育の計画もスムーズになるでしょう。
現場とのギャップが埋まらない
新入社員研修後の失敗としてよくあるのが、研修でしっかりとマインドセットされた新人と現場の温度感です。
新入社員は、研修での学びや先輩社員の話などを聞くことでやる気に満ち溢れており、「現場で活躍するぞ!」と前向きな気持ちの状態です。しかし、そんな前向きな状態である時に現場との温度差を感じると、どんどんモチベーションが下がっていきます。最終的には「研修で言っていたことと違う」や「何が正しいのかわからない」というマイナスイメージを抱くようになってしまうのです。
ガイアシステムの解決策
現場との温度差を無くすこと
大切なことは、「正しいことは研修内容で伝えられていること」ではあるけれど、現場との乖離が生まれてしまっているために研修のようになっていないことを研修担当者は理解し、カリキュラム作成の時点でその温度差を埋められるようにするということです。
研修を企画する時点で、新入社員が現場に配属された時に温度差でモチベーションを無くさないよう、先輩社員や部署全体での受け入れ態勢も整えておくようにしましょう。
貴社に最適な研修プログラムをご提案
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採用時から気をつけておくべきこと
最後に、新入社員研修を企画・運営する以前の段階である「採用」の時点で気をつけておくべきことを解説します。「そんな前から?」と思うかもしれませんが、とても重要です。この課題を解決できるかどうかは、新入社員研修の成功率だけでなく研修後に活躍できる社員を増やすことにつながります。しっかりと、用意しておくようにしましょう。
採用基準を明確にする
新入社員研修は、「軸」を定めることが重要です。そのため、「採用後の新入社員に求める人物像」は揃えておかなければなりません。採用された新入社員が集まった時、考え方がバラバラすぎてしまったり組織の考え方や方向性が一致していない人が多いと、いざ新入社員研修を実施してもあまり効果はありません。求める人材像を把握した上で何が必要なのかを理解すると、カリキュラムづくりは楽になります。
弊社では、人事ご担当者様が主導となって社内調整を行うためのコンサルサポートを行っています。ぜひ、お気軽にご相談ください。
反省の積み重ねから成功につながる鍵が見つかる!
今回は、新入社員研修で起こりうる課題や解決策を【人事視点】で解説しました。
新入社員研修は、採用活動が続く限り必要になります。時代にあった内容やその年の新入社員の傾向を意識しながら企画・運営していく必要があるため、頭を悩ませている担当者の方は多いのではないでしょうか。
ガイアシステムでは、それぞれの企業・組織に合わせた内容の新入社員研修の事前準備からアフターフォローまでを丁寧に行っています。ぜひ、私たちと一緒に最適な「新入社員研修」を作り上げましょう。
豊富な研修プログラムをご用意しております。
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