役職者とは?特徴と会社での役割や必要なスキルについて

役職者とは

「役職の意味が分からない」「役職の種類や序列を知りたい」など、特に若手従業員の場合、組織で働きはじめると様々な役職を目にしても、きちんと理解できないこともあるでしょう。
本記事では、役職の意味や役割、役職に必要なスキルを解説します。

 

役職について理解しておくことは将来の自身のキャリアパスを描く上でも、とても重要です。

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役職者・役職の意味とは 

役職とは、企業におけるポジションや仕事の役割、職責をわかりやすくした呼称です。
役職がついている人を役職者と呼びますが、その人の役職名を見れば権限や仕事内容、会社内部の序列がわかります。
代表的なものとして「社長」や「部長」「課長」などが挙げられます。

役職を設けることの効果

役職を設けることには、以下のような効果があります。

  1. 従業員のモチベーションアップにつながる
  2. 取引先に業務責任者のレベル感を伝えられ、取引が円滑になる

役職は一般的に会社内の権限の目安となっているため、役職が上がれば会社での権限の幅も広くなり、それに伴って給料や報酬もアップすることが多いです。役職を設けることは社内的に見れば「もっと権限を生かした大きな仕事がしたい」「給料をアップしたい」という従業員のモチベーションアップにつながる効果があると言えるでしょう。

また、役職を設けることによって、取引先に業務責任者のレベル感を伝えることができます。取引先にとっては、自社との取引がどのようなレベル感で進められるのかがわかりますし、業務責任者を明確に把握できます。

業務のレベル感や権限が理解しやすく窓口も明確になるため、取引を円滑に進められることも役職を設けることによって得られる効果のひとつと言えるでしょう。

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役職の肩書きの種類と順位 

一般的な企業における役職の種類と序列は以下の通りです。

役職名詳細
会長
・取締役会長
・代表取締役会長など
企業運営の後見をする立場で、社長の上に置かれる役職です。
社長が引退後に就任することが多く、原則としては実務に関わらず、社長の相談役や名誉職として位置づけられます。
社長に対して経験を活かし、助言を行うアドバイザーとしての存在であることが一般的です。
社長
・代表取締役社長
企業経営における最高責任者であり、会社の経営面や運営すべてを統括します。
代表取締役は会社法で定められた呼称ですが、社長という呼称には法的根拠はなく、
企業の最高責任者であることをわかりやすく言い表したものです。
企業によっては代表取締役と社長が一致しない場合もありますが、両方を兼ねることが一般的です。
副社長
・取締役副社長
社長もしくは代表取締役社長の補佐的な業務を行う役職です。
緊急時に社長の代理となり、職務を遂行する立場であることが多く、
社長に近い権限を持つことが多いです。
専務
・取締役専務
副社長と同様に会社の意思決定などの重要な場面で社長の補佐をする役職です。
常務
・取締役常務
社長、副社長、専務の補佐を行います。
一般的には専務が会社の経営全般について経営判断を行う立場であるのに対し、
常務は日常的な業務における経営判断が主な業務内容です。
本部長
・事業部長
会社の各部門を取りまとめる代表者・責任者です。
ただし、各部署の部長のトップという意味と必ずしも同義ではありません。
経営層に近い立場なので、経営的視点と行動が求められます。
部長各部署単位での取りまとめを行う役職です。
部署の責任者なので、部署としての最終的な意思決定を求められます。
また、部署を動かすという意味で経営的視点も求められます。
次長部署管理者の次席に当たる位置づけで、部長の補佐的業務を行います。
近い役職名として「部長補佐」や「部長代理」があります。
課長課の代表者であり、責任者です。
担当する課の管理業務を行います。また、係長を取りまとめる役割もあります。
係長課長の下で複数名のチームメンバーをまとめるチームリーダー的な役割です。
主任一般社員のすぐ上の役職です。一般社員のまとめ役です。
会社によっては係長と同じポジションと捉える場合もあります。
一般社員担当する業務を行うポジションです。
特定の権限はありませんが、各自の業務を遂行することによって社内業務を動かすプレーヤーです。

企業によっても意味や責任が異なる

役職名を定める法的な規定はないので、企業ごとに自由に定めることが可能です。そのため、企業独自の呼称や役職もあります。

例えば、IT業界で見かける「エバンジェリスト」は、これまでの日本にはなかった役職です。
エバンジェリストは、最新のテクノロジーを一般に向けて分かりやすく解説したり啓蒙したりする役割を担います。
このような斬新な役職名によって、企業や業界のイメージに好影響を与えることも少なくありません。

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役職者の手当

役職者の手当

役職者には一般的に役職手当が付きます。役職手当とは役職に応じて支給される給与であり、一般社員にはない責任に報いるための特別なオプションとも言えるでしょう。ただし、役職手当には法的なルールはなく、企業が任意で設定できます。

役職者の手当はあらかじめ金額を決めて支給され、役職の変動に応じて金額も変動します。役職が上がると役職手当も増額され、役職の高さに応じた役職手当が支払われるのが一般的です。

役職手当の相場は企業によってケースバイケースですが、
一般的に部長で7~9万円、
課長で5~6万円、
係長で1~3万円、
主任で5千~1万円程度となっていることが多いようです。

役職者の残業代の有無

役職者に残業代が支払われるかどうかは、役職者が労働基準法上の「管理監督者」に当てはまるかどうかによって決まります。管理監督者とは、労働基準法第41条2号の「監督若しくは管理の地位にある者」に該当し、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある人です。

労働基準法上の管理監督者にあたる場合は労働時間、休憩、休日の制限を受けないため、残業代も発生しません。管理監督者の業務内容が労働時間による管理になじまないからです。

労働基準法41条で「監督管理者には残業代を支給しない」ことが厳密に取り決められています。したがって、役職者かつ管理監督者であれば残業代は支給されません。もし、役職者であっても労働基準法上の監督管理者にあたらない場合、残業代が支給されないのは違法です。

役職者の休日出勤手当の有無

役職者の休日出勤手当の有無も残業代の支給と同様、
労働基準法41条で定められた管理監督者に当てはまるかどうかによって決まります。
役職者であり、かつ管理監督者であれば、休日出勤手当は支給されません。

残業代と同様に、役職者であっても管理監督者に該当しなければ休日出勤手当は支払われます。

役職者と管理職の違い

役職者と管理職の違い

管理職とは一般的に役職のうち「課長」以上の人を指します。
管理職では部下の育成・管理やプロジェクトの進行管理など、部下の仕事や労務の管理が主な職務です。
一般的に役職者であっても管理職の職務内容に該当しない「主任」や「係長」は管理職ではないことが多いです。

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役職者と一般職の違い

役職者と一般職は、労働法規上で労働時間や休憩時間、休日の扱いが異なります。
具体的には一般職の場合、労働時間は1日8時間以内、1週間に40時間以内という労働基準法のルールが適用されます。

また、休憩時間は労働時間が6時間以上8時間以内の場合は最低45分、
労働時間が8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を与えられます。
さらに、休日については毎週少なくとも1日、あるいは4週間に4日間の休日を与えなくてはいけません。

役職者と一般職の労働法規上の扱いが異なるのは、
・役職者の業務内容が部下育成やチームマネジメントであり、
・一般職はその指示に従ってプレーヤーとして業務を遂行する立場にあることから、
労働基準法のルールになじむかどうか差があるからです。

役職者の役割

役職者の役割

役職者には以下の3つの役割と責任があります。

  • 組織における業務の管理
  • 労務の管理
  • 人材の育成

役職者になると責任の範囲が広がり、自身の業務の他に部下の育成やメンタルへルス、
経営的視点からの数字管理などが職務に含まれます。

組織における業務の管理

役職者が行う業務管理とは、
組織の目標と現状の確認をしながら各業務がスムーズに進むように管理することです。

役職者になると自身の業務だけを行うのにとどまらず、
組織全体の業務を管理することに業務内容がシフトしていきます。
したがって、組織全体の業績をアップのために経営的視点で考え、行動することが求められるでしょう。

具体的な業務管理としては、業務の進捗や人材配置、予算管理などが挙げられます。

労務の管理

労務管理とは、ハラスメントの予防やメンタルヘルスの管理などです。
労務管理を行うことで部下に働きやすい環境を提供し、
業務遂行を円滑にしていくために重要な役割です。

また、組織構築や人事考課、採用活動なども労務管理に含まれるので、
組織全体を俯瞰する視点を持って役割を果たすことが求められるでしょう。

人材の育成

役職者にとって、自身の部下など、人材の育成は、組織の業績に直結するので欠くことのできない役割です。

具体的な人材育成の内容としては、部下のキャリアについて相談にのったり、最大限のスキルを発揮できるようにアドバイスやサポートを行ったりすることが挙げられます。

部下の業績や業務の進捗度合いに気を配り、成長するタイミングを見極めてサポートしていくことが求められるでしょう。

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役職者に必要なスキル

役職者に必要なスキルは、どの役職に就いているかどうかによっても異なります。
アメリカの経営学者ロバート・L・カッツが役職者に必要なスキルをまとめた「カッツ・モデル」によると、
必要なスキルは以下の3つです。

  • テクニカルスキル
  • ヒューマンスキル
  • コンセプチュアルスキル
カッツモデル

「カッツ・モデル」とはアメリカの経営学者ロバート・L・カッツ提唱の考え方です。
この考え方は1950年代に提唱したものですが、現代でも通用する理論です。

図にもあるように、トップマネジメント(上級管理職)に近づくほど、「コンセプチュアルスキル」が求められ、ロアーマネジメント(新任管理職)であるほど、「テクニカルスキル」が求められることになる。管理職研修のテーマも、このような「カッツ・モデル」の考え方によって構成されることが多い。

出典:「日本の人事部」マネジメント・管理職に求められるスキル       

テクニカルスキル

テクニカルスキルとは、業務遂行能力を意味します。
業務遂行能力は、日々の業務を行うために必要な知識やスキルです。

テクニカルスキルは、特にチームリーダーや係長などに必要なスキルです。
「現場」に最も近い役職であり、テクニカルスキルを使う場面が多いからです。

テクニカルスキルには、特定の職務に関わる知識や技術を指すので、
業種や職種によって内容は異なります。

また、担当する業務に必要なレベルに達しているかどうかを
テストなどで確認できるのがテクニカルスキルの特徴です。

ヒューマンスキル

ヒューマンスキルとは対人関係の能力です。
対人関係の能力には、人間関係の構築だけでなく、リーダーシップをどの程度発揮できるか、
という点も含まれます。

ヒューマンスキルは、すべての役職者に必要なスキルです。
なぜなら、部下の指導、組織から信頼を得て目標まで導くことは、
人間関係や信頼関係の構築が土台にないと実施できないからです。

役職者には自分の業務以外に組織の業務がスムーズに進行すべく注意を払うことが求められます。
そのために人間関係が円滑に回っていることが大切です。

したがって、ヒューマンスキルによって組織の人間関係や信頼関係を構築し、
リーダーシップを発揮して組織を引っ張っていくことは役職者として重要な役割だと言えます。

コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキルとは概念形成力とも言われます。
持っている知識や収集した情報を俯瞰的・体系的に捉えて概念化し、本質を見極めて対応する能力です。

コンセプチュアルスキルは、主に経営者層に求められるスキルです。
会社の業績を上げるという重責を担う経営陣が、組織を間違った方向へ導くわけにはいきません。
そのためにもコンセプチュアルスキルを高めることは非常に重要だと言えるでしょう。

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まとめ

役職とは企業における役割やポジションを示します。そのため、一目で役割や企業での序列がわかります。
役職が上がるにつれて仕事の権限や責任も大きくなるので、
自身のキャリアパスを考える上でモチベ―ションアップにつながり、次のステップが具体的に見えてきます。

そのため、役職について理解を深めておくことは大切です。
役職によって求められる役割やスキルはさまざまですから、
常に研修やフィードバックを行い、役職者として職責を果たせるようにスキルアップすることが必要です。

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