コーチング研修とは?目的や内容を理解して効果的な研修を!!
働き方の多様化や人材の流動化によって、新入社員や若手社員に対して時間をかけた丁寧な育成や指導が難しくなっています。そこで、できるだけ短期間かつ効果的な育成や指導によって戦力として活躍できる人材を増やすために注目されているスキルが「コーチング」です。
今回は、自社でコーチング研修を企画・実施しようとしている方に役立つ、コーチング研修の目的や内容、気をつけるべき点などについて解説します。なお、すでに研修を行っておりカリキュラム内容を変更したい方にも役立つ内容となっています。
ぜひ、最後までご覧ください。
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コーチングとは
まずは、コーチング研修を正しく実施するために「コーチングとは何か」を理解しておきましょう。
コーチングの定義
そもそも、コーチングとは「技術・勉学などを教え、指導する」という意味です。しかし、ビジネスシーンでは少し違う意味で捉えられています。企業や組織におけるコーチングは、対話や質問を通じて相手(主に部下)の気付きを促すことで自発的な行動に繋げる指導法です。
人材が流動的であり若手の育成に時間をかけられない今だからこそ、コーチングを活用し若手や新人を戦力として育成して、チーム全体のパフォーマンスを最大化させることが企業の業績アップや今後の成長につながります。
コーチング研修の目的
コーチング研修の定義を理解したところで、次はコーチング研修を行う目的を解説します。コーチング研修はなぜ行うのか、その目的や役割を理解することで、より深い学びに繋げましょう。
なぜコーチング研修を行うのか
コーチングには、次のような目的があります。
- 部下の主体性向上やモチベーションアップ
- 良い職場風土の形成
- メンバー全体の生産性アップ
研修を通じてコーチングスキルを身につけることで、このような目的を達成することが期待できます。以下、それぞれの目的について詳しく解説します。
部下の自主性向上・モチベーションアップ
コーチングは、部下が自発的に動くためのアドバイスやサポートを行います。たとえば「なかなか成果が出ない」と悩んでいる部下に対しては仕事で成果を出すためのコーチングを行い、「どうしてもやる気が出ない」と悩んでいる部下には悩みの原因を突き止めてケアやサポートを行います。
結果として、不安の解消や成功体験を積み重ねて自信を持つことによって、自分の力で成果を出すような積極性・自発性を持つようになります。最終的には部下の自主的な行動を促し、モチベーションアップや潜在的な能力を引き出すことで業績アップも期待できるようになるのです。
良い職場風土の形成
コーチングは、部下との関係性の構築につながります。関係性が深まり、お互いが相手を尊重して自分が活きる風土作りができれば、自然とチーム全体でのコミュニケーションが深まり、自然と雰囲気がよくなっていきます。
組織や職場全体の雰囲気がよくなることで、退職者を減らしたり業績アップも期待できるでしょう。
メンバー全体の生産性アップ
部下の自主性やモチベーションが上がって職場の雰囲気がよくなれば、チームや組織全体の生産性の向上も見込めるようになります。コーチングは、お互いの意思疎通が円滑になったり、メンバーそれぞれが目標達成に向けた高い意識を持って仕事に望むことができるように導くものです。
課題に直面していれば、乗り越えるためのサポートを行ったり悩みを原因から解決することによって、乗り越えることが難しい場面でも乗り越えることができるようになります。
コーチングは、上司が部下との信頼関係を築く上で重要です。これからのマネジメントは、働く環境が目まぐるしく変化する中で、これまでの指示や命令ばかりのマネジメントではなく、それぞれの強みや良さを活かすことが求められます。
なぜコーチング研修を行うのか・受けるのかについては、これらの理由をしっかりと把握しておくようにしましょう。
コーチングとティーチングの違い
コーチングとティーチングの大きな違いは、目的です。どちらも「指導する」という意味を持っているものの、それぞれのニュアンスは異なります。
ティーチングは技術やノウハウ指導・教育によって業務ができるようになるようにすることであり、コーチングは従業員それぞれの潜在能力やポテンシャルの部分を引き出して、最大限の力を発揮することができるようサポートすることです。
これらの違いを理解しておくことで、実際に部下に対してコーチングを行う際の方向性やゴール設定が大きく変わります。コーチング研修を行う前には、こういったことも理解しておくことが重要です。
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コーチング研修の効果的なプログラムとは
コーチングの概要や基本的なポイントを押さえたところで、実際のプログラムを企画・運営するにあたって知っておきたいことを解説します。
コーチングに必要なスキル
コーチングには、次のようなスキルが求められます。
傾聴
傾聴とは、文字通り相手に耳を傾けることが重要です。相手の思考や心理を深く理解しようとすること、表情や目線、仕草などにも意識を向けて共感しながら寄り添うことが求められます。
傾聴が苦手な人、あまり得意ではない人は「相手の話が9割、自分の話が1割」を意識すると良いでしょう。
質問
コーチングでは、相手の悩みなどに対して正解・不正解を提示するのではなく、相手自身に気付いてもらえるような質問スキルが求められます。
相手が自由に考えて答えることができる聞き方、視野が広くなるような質問をすることによって、相手の行動を促すような質問スキルを身につけましょう。
承認
承認とは、相手の気付きや変化、ポジティブな行動を認めているということを伝えます。自己肯定感が高まりポジティブになれる、相手に寄り添うような声かけなどをすることで、お互いに信頼関係が自然と生まれ、コーチングがより効果的になります。
気付きを与える
コーチングは「教える」ということがありません。傾聴・質問といったスキルをフル活用することで、自分で答えが見つけ出せるように支援します。
多くの人は、自分なりに意見を持っていたとしてもそれを相手に押し付けることはせず、「あなたはどう思うか」を常に問いかけることで、相手が自分の心の奥底で何を考えていたのか、本当はどういう意見を持っていたのかを理解し、気づくことにつながります。
能力を引き出す
コーチングは、部下の潜在的な能力を引き出すことも重要です。傾聴・質問・承認といった基本的なスキルを活用しつつ積極的にコミュニケーションをとっていくことで、部下にどのような潜在能力や仕事に対する思いがあるのか、得意なことは何か……などを汲み取り活かすことが可能です。
これらのスキルをしっかりと身につけて、実務で活用できるようになることが、コーチング研修に求められています。
コーチング研修の内容(一例)
コーチング研修は、研修を行う会社や講師によってある程度のプログラムが決められていたり、パッケージ化されていることが多くあります。
今回は、研修でよく行われるプログラムの一部を解説します。
コーチングの概要理解・心構え
研修は、コーチングそのものの概要を理解することから始まります。コーチング研修をなぜ受けるのか、業務にどう活かすことができるのか……など、受講生が受け身で終わってしまうことなく、意味・意義のある研修にするためには概要理解が欠かせません。
また、概要理解とともに重要なのが「心構え」です。コーチングが実務にどう活用できるのか、コーチングによって部下やチームにどのような影響を与えることができるのか、組織全体がどのように変わるのか……など、コーチングを正しく理解して活用する心構えもしっかりと身につけておきましょう。
コーチングスキル習得
コーチング研修では、座学やロールプレイングなど、様々な方法でスキルを習得します。どのスキルも、実務に活かすためには自分の中で具体化し深く理解しなければ活用できないため、時間をかけて何度も経験をして学ぶことが重要です。
実践研修
コーチング研修では、一定期間の座学を終えた後に実践を何度も繰り返します。相手を変え、状況を変えてロールプレイングを行ったり、実際に部下を相手にコーチングをすることで、自分がイメージしていたコーチングと実戦でのズレを解消し、より良いものにしていきます。
また、過去のケースから「自分ならどうするか」を考えるケーススタディでは、同じようなケースに出会ったときにスムーズに対処することができるような準備をすることができます。多くのロールプレイングやケースに慣れておくことで、焦ることなく落ち着いた対処が可能となります。
研修の基本的な進め方
コーチング研修は、カリキュラムの内容やスケジュールによって進み方が異なります。しかし、基本的な進み方は変わりません。ここからは、コーチング研修の基本的な進め方を解説します。
コーチングの基本的な考え方を理解
コーチングは、部下やチームメンバーが課題にぶつかった時、その課題等に自ら気付いて考え行動できるようなアプローチ、サポートをすることが求められます。この基本をしっかりと理解しておかないと、どれだけスキルを学んでも意味がありません。コーチング研修ではこの考え方を最初に学ぶことから始まります。
コーチングの役割を習得
コーチングには、「傾聴と共感」「質問と深堀」「承認と認知」という役割があります。それぞれの役割はステップになっており、適切なスキル習得を行います。この役割を理解し、様々なケースに合わせたどの役割を担い、活かすかを考えられるようにならなければなりません。
このスキル習得に、一番時間をかける必要があります。
ロールプレイングや個人ワークを行う
研修では、ロールプレイングを行うことが重要です。上司役と部下役に分かれて実際にコーチングを行うことで、それぞれの気持ちや立場を理解することにつながります。実務でコーチングスキルを活かすときには、相手のことを深く理解した状態になっていることが理想的です。
自分の気持ちばかりを押し付け、相手の理解ができないままではコーチングはできません。
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コーチング研修を成功させるポイント
最後に、コーチング研修を成功させるポイントを解説します。
研修後のフォローアッププログラムの導入
研修は、プログラムや内容がどれだけ良くても、その後のフォローがしっかりできなければ効果的とは言えません。研修会社や外部講師に研修を依頼する場合、カリキュラム終了後のフォローアップまでを見てくれるか、サポートしてくれるかどうかを確認しましょう。
コーチングスキルの定期的な継続教育
コーチングスキルは、一度学べば永続的に使えるわけではありません。定期的に研修することで認識を改めたり、新たなスキル習得ができるようサポートしましょう。
特に効果的な継続教育は、実務上の疑問や不安などの解消や実際のケースを全員でロールプレイしてみるなど、できるだけ実際に起こったことや今後に活かせることを学ぶことです。事前にケースを準備してもらったり、日々の疑問や不安をそのままにせず解決できるようにするようにしておくことをオススメします。
研修参加者へのフィードバックと報告
コーチング研修では、受講者の疑問や質問に答えられる環境とロールプレイングなどの様子を丁寧にフィードバックすることが重要です。「これでいいのかな」「うまくコーチングできただろうか」というのは、受講生同士ではうまく判断できないところがあります。
講師やスタッフがしっかりとフィードバックを行ったり、質問に対する報告を行うことで、より効果的な研修になるでしょう。
コーチング研修で未来につながる人材育成を
今回は、コーチング研修について解説しました。部下やチームメンバーの育成に大きく関わるコーチングは、時代の流れや激しい変化に柔軟に対応するために欠かせないスキルです。社員育成に時間がかけられない、戦力を早く育てたいと焦ってしまう気持ちがある方こそ、ぜひコーチング研修をご検討ください。
ガイアシステムでは、研修の準備からフォローまでを丁寧にバックアップしています。これからコーチング研修を導入したいとお考えの方、コーチング研修のプログラムを新しくしたいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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