情報モラル教育とは?情報化社会で身を守る術とは
学校関係者・保護者様向け
情報化社会と言われる現代では、若者を中心にSNSなどが急速に発達しており、これまでには不可能だった人との繋がりや情報収集などができるようになっています。しかし、それと同時にSNSによる事件も後を絶たず、最悪の場合には命に関わるようなことが起こってしまうこともあります。今回は、SNSに触れることの多い子どもたち(小学校から高校生まで)を対象として行われている「情報モラル教育」について解説します。
「情報モラル教育とは何か」「子どもたちに情報モラルやリテラシーを身につけさせたい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
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情報モラル教育とは
まずは、「情報モラル教育」とは何かについて解説します。
情報モラル教育がなぜ必要なのか、その背景や目的を知ることで理解を深めることができます。
情報モラル教育の目標
情報モラル教育を行うことの最大の目標は、インターネットを通じて起こる事件から自分や他人の身を守り、安全・安心な状態でインターネットを活用できるようになることです。
インターネットを通じて起こる事件を起こしてしまう人の中には、未成年や「知らなかった」「こんなことになると思わなかった」というような発言をする人がいます。
しかし、これらの事件は「情報モラル」をしっかりと身につけ、正しい知識とコンプライアンスを理解して遵守する意識があれば防げることができます。そのため、義務教育の時点から「情報のモラル教育」を行うことによって、正しい知識を「常識」になるくらい身につけておくことを目標としましょう。
情報モラル教育の必要性
近年、幼い頃からインターネットが身近にあることが当たり前となっています。また、タブレットやスマートフォン、PCなどに気軽に触れることができるため、様々な情報を知ることができたり世界中の人とコミュニケーションが取れたりします。
しかし、インターネットは安全なことばかりとは言えず、特に最近ではSNSを通じた事件や誹謗中傷が後を断ちません。そのため、ルールやモラルを正しく理解することで自分も相手も守れる知識を身につけておくことが必要です。
SNSの発展と共に「事件」が増加する現状も…
最近、SNSは若者の中で常識と言えるほど発展しており、情報やトレンドの検索やチェックに欠かせない存在です。
また、企業でもSNS戦略に力を入れておりHPよりもSNSの方が見られるようなケースもあるほどです。それほど私たちの身近にあるSNSですが、良いことばかりではありません。
SNSによる事件や問題としては、情報漏洩や誹謗中傷、場合によっては命に関わるような事件も起こります。
気軽に写真を投稿したり自分の近況等を伝えることができる反面、その写真や動向などから居場所などを特定されてしまったり、SNSを通じた出会によって事件に巻き込まれる、思いがけない言葉によって誹謗中傷につながることもあります。「情報モラル教育」を通じて正しい知識や知恵、情報モラルやコンプライアンスを守る態度が求められるのです。
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情報モラル教育におけるポイント
情報モラル教育のポイントは、主に次の3つが挙げられます。
「情報モラルとは何か」を知る
情報モラル教育を行うにあたっては、先生や講師が「情報モラルとは何か」を知っておかなければなりません。
用語の理解は当然のことですが、「どういった場面が危険なのか」「子どもたちの年代や利用状況等に合わせたケーススタディ」ができるようにしておくようにしましょう。
「再現性」や「具体性」のある教育を意識する
情報モラル教育においては、教育を受ける側である子どもたちが簡単にイメージできたり、「その日からできるな」と思えたりするようにカリキュラムを考えなければなりません。逆に、再現性がないカリキュラムや伝える内容に具体性がないと、伝えたいことがしっかりと伝わらずに話を聞いているだけで終わってしまいます。
教育を行う前に事前にアンケートを取ったり何気ない会話からヒアリングしたりしておくなど、可能な限り現状に即した教育を意識しましょう。
保護者にも協力を依頼する
情報モラル教育は、保護者の協力を得られることによってさらに効果が期待できます。子どもたちがインターネットやSNSを使うのは、学校よりも自宅をはじめとしたプライベートで使用することが多く、さらに親の目が届かないところで使うことが増えているためです。
「厳しく制限する」のではなく、本人と保護者がしっかりとコミュニケーションを取ったり話し合いながら使うルールを決めること、モラルとは何かを理解しておくことで防げる事件やリスクなどを把握しておくことは重要です。
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道徳的な教育も需要
情報モラル教育においては、道徳的な内容も重要です。
近年、SNSによる炎上や誹謗中傷などが後を断ちませんが、その多くは「道徳的なこと」と言っても過言ではありません。
SNSによる書き込みはスマホに向かって行っていますが、実際には必ず「相手」がいます。
有名人の炎上や「バズリ(有名になる、話題になること)」に対する書き込みの中には、誹謗中傷と捉えられる内容があり、場合によっては訴えられたり事件化してしまいます。
書き込んだ本人は深刻に捉えていなくても、相手へのダメージが大きくなることがあるのです。
そのため、情報モラル教育には“道徳教育”も入れ込み、「相手の立場になって考えること」や「言葉によって相手が傷ついてしまうかもしれない」ということを常に考えられる意識を育てておかなければなりません。
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情報モラル教育の指導内容
情報モラル教育の指導内容は、文部科学省がモデルカリキュラムを設定していますが、そこでは「倫理」と「情報安全」という二つを柱として考えています。今回は、それを参考にした指導内容を解説します。一つずつ、詳しく見ていきましょう。
倫理
情報モラル教育における「倫理」は、「情報社会の倫理」と「法の理解と遵守」という道徳的な意識の醸成とコンプライアンス遵守をメインとして教育を行います。
情報社会の倫理
情報社会の倫理は、「情報社会での行動に責任を持つこと」「情報に関する権利を尊重すること」「情報社会に参画している人としての態度や義務を果たすこと」を教えることが重要です。
インターネットやSNSなどにおける情報発信は、大小関係なく相手に影響を与えることになります。それは「個人」だけでなく社会全体に影響を及ぼすこともあるため、自分の何気ない発信が大きな事件や話題になる可能性があることを常に考慮する必要があることを伝えましょう。
また、自分や他人の情報が一度拡散されると、想像をはるかに超えるスピードで世の中に広がっていきます。一度広がった情報は取り消すことができなくなったり、湾曲されて間違った形で広がったりしてしまうことがあるという意識を持たせなければなりません。
法の理解と遵守
情報モラル教育では、「情報社会でのマナー・ルールの遵守」を徹底できるような教育が求められます。社会は、ルールや法を守ることで成り立っていることを理解し、「知らなかった」ということが一つでも多く減らせるようにすることで、子どもたちは自分や他人を守ることにつながります。
情報の発信や誰かとやり取りをする際に「何がルールやマナーに反することなのか」「ルールや決まりを守ることの社会的な意味は何か」「違法とわかっていてやってしまうことのリスク」を理解し、リスクを犯すことでどういったことが起こってしまうのかを子供自身が自分のこととして考えることができるようサポートしましょう。
情報安全
情報安全とは、「安全に対する知恵・知識」や「情報セキュリティ」を理解する必要があります。
安全に対する知恵・知識
インターネットやSNSは、とても便利である反面危険なことも多くあります。そのため、起こりうる危険から身を守り、適切に対処できるようなスキルや具体的な行動方法を理解しなければなりません。
まず、インターネットやSNSの情報の「信憑性」については、100%正しいという意識を持たないことが重要です。また、最近では連絡先などの個人情報が簡単に交換できてしまうため、「本当に教えていいのか?(連絡を取り合っていいのか?)」を一歩踏み止まって考えるような習慣付けの重要性を伝えましょう。
さらに、インターネットやSNSは依存症につながることが考えられます。健康を害するようなことのないような使い方を教えることも情報モラル教育につながります。
情報セキュリティ
情報社会においては、簡単に個人を特定できてしまうケースが多く見られます。それが大きな事件につながることも珍しくありませんので、個人情報の保護や不正アクセスなどを防ぐことを常に意識しましょう。
また、事前の対策だけでなく緊急時の対応や事後対応についても具体的に取るべき対策やどう行動すべきかを伝えることが重要です。
主な学習内容
「情報モラル」の主な学習内容として「ネット依存」、「SNSなどのトラブル」、「情報セキュリティ」、「適切なコミュニケーション」の4つの項目について説明していきます。
ネット依存について
情報モラル教育では、「ネット依存」の恐ろしさや防止する意義をできるだけ小学生の頃から伝えておくことが大切です。
一度ネット依存症になると、生活習慣に大きな乱れが生じてしまう恐れがあり、体調不良等の原因ともなります。
ネット被害について
近年、ネット詐欺に遭ったりインターネットを活用した事件に加害者として巻き込まれたりしてしまうケースが増えています。子どもたちが気軽に使えるからこそ起こる被害があり、気軽に投稿した写真や動画が拡散されてしまうことで個人が特定されることも珍しくありません。こういったリスクを考えた利用を心がけるための教育が必要です。
SNSなどのトラブルについて
子どもたちが当たり前のように使うSNSにも、書き込みの影響や軽はずみな投稿による事件や悪影響が少なくありません。
社会問題となったり周囲の人たちを巻き込んだ大事になってしまう可能性があるため、SNSにおける情報管理や使用のリスクを理解した上で使えるような教育が求められます。
情報セキュリティについて
インターネットでは、IDやパスワードの管理ミスによって乗っ取りが起こったり、思いがけず発信した情報から特定されることで個人情報を知られてしまうことがあります。
セキュリティを知ることは、自分や他人を守ることにつながることを伝えましょう。
適切なコミュニケーションについて
インターネットを通じたコミュニケーションは、直接相手の顔が見えないことがほとんどです。そのため、言葉選びがうまくいかなかったり思いやりのない発言をしてしまうことがあります。
その結果、思いがけず相手を傷つけたり重大な事件になってしまうため、道徳教育を含めてしっかりと重要性を伝えましょう。
カリキュラムなど情報収集先について
情報社会は発展し、インターネットを活用したツールはどんどん便利になっていきます。それに伴い情報モラルやルールも変化をしていくことから、新しい情報や知識を自分で確保し、対応できるスキルが必要です。
情報モラル教育は、そういった「必要な情報を身につけるスキル」も伝えなければなりませんが、まずは基本として本コラムでお伝えしたことを丁寧に伝え、子どもたちが「今日からやっていく」と思えるようなカリキュラムを心がけましょう。
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